アルピーヌA110(1300)
・ドラッグ用のラインロックを装着の巻

ポルシェ911T(ナロー)
・ゼニス製キャブをオーバーホールの巻

ダットサン・フェアレディ1500(SP310)
・旧クーラーユニット装着の巻
・ヘッドをオーバーホールの巻

 
 
  ポルシェ911Tのゼニス製キャブレターを
オーバーホールの巻
  1969年に2.2リッター化された911の中でも、ベーシックなキャブレター仕様のT、それも珍しいタルガがやってきた。71年式のアメリカ仕様でキャブレターはゼニス製が付いていた。持病のオイル漏れに加えて、調子は今一歩。オーナーはまめな人で、アメリカから各種パーツを取り寄せてくれた。それはそれで有り難かったけど、その分、やることが増えてしまった(笑)。リアのスタビライザーは削って捻りを弱めたりしたのを憶えている。
最初にやったのはオイルのリターンチューブの交換だった。お約束のOリングからオイルが漏れていたのだ。本来はエンジンヘッドを外すのだけど、オーナーがアメリカ製の便利なチューブを手に入れてきてくれた。ウエルトマイスター製のエクステンディング・リターンチューブで、組み付けやすいように伸び縮みするストローのようになっていたのだ。EXマニは外さなきゃならなかったけど、当然ボルトが熱でダメになっていた。このリカバリーのほうがチューブ交換より大変だった。カラーをはめてドリルで直したんだけど、1本直すのに果てしなく時間がかかった。次に不調を訴えていたゼニス製キャブレターの修理。調整の範囲を越えていたことと、ガスケットキットが手に入ったんで、思い切ってオーバーホールすることにした。バラしてみたら案の定カーボンが詰まっていた。構造自体はソレックスにそっくりだったから戸惑うことはなかった。で、カーボンを落とせば済むと思っていたら、一部のパーツが腐食していて使い物にならないことが判明。ガスケットキットにはそのパーツは含まれていなかったから、仕方なく新たに起こすことになってしまった。それが出来上がってから組み直したんだ。エンジンを掛けてみて、完調になったときは「やった!」と思ったね。最後はリアのスタビライザーの取り付けだった。アメリカ仕様は乗り心地重視のためかスタビは最初から付いていない。そこで、オーナーが中古スタビを入手。ヨーロッパ仕様には標準装備だから、取り付けの場所には困らなかったが、ブラケットは作らざるを得なかった。そして付けてみたら、オーナーが「効きすぎ」と言う。本来は細めのスタビ交換するところだけど、天地を削って捻り剛性を低めてみた。そうしたらオーナーは納得してくれた。仕上げにストラットアッパーを調整して、キャンバーとキャスターを適正値にしたらクルマは落ち着いた。この911Tも思い出深い1台だね。(2008/09/30)
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